11. コンテナ船と在来船の船積みの流れ

カリキュラムの概要

夢子さん
夢子さん
今回は、船積みの流れと必要な書類、手続きについて説明します。押さえておくべきポイントは少ないながら頻出分野のため、必ず得点に繋げられるように準備していきましょうね。
コンテナ船と在来船がありますけど、両方の流れを把握しておかないといけないのでしょうか??
新人くん
新人くん
夢子さん
夢子さん
そうですね、両方理解しておく必要がありますよ!ポイントや大事な用語も所々ピックアップしていきますから、頻出ポイントを押さえましょう!
それはありがたい!在来船に関わる機会は正直あまりないのですが、頑張ってイメージを膨らませようと思います。
新人くん
新人くん

この記事で学ぶこと

  • コンテナ船への船積み
  • 在来船への船積み

コンテナ船への船積の流れ

貨物を輸出する際、まず輸出者からの委託を受けた海運貨物取扱業者は、税関に対して輸出通関手続きを行います。書類の審査と貨物の検査が完了すると、輸出許可を得た貨物は船積みされていきます。

海貨業者と新海貨業者

海運貨物取扱業者は、「海貨業者」または昔の名残を受けて「乙仲」とも呼ばれています。輸出者からの依頼を受けて、貨物の船舶への受け渡し、運送、沿岸荷役などの一連の作業を一貫して行うのが特徴です。

また、荷主だけでなく、船社の委託も受けられるのが「新海貨業者」です。輸出者からの依頼のほか、船会社からの依頼も受けコンテナ・フレート・ステーション(CFS)でLCL貨物の受渡し、荷捌き、コンテナ詰めなども行います。

一般に海貨業者、新海貨業者とも倉庫を保有していて、倉庫業、通関業などを兼務しています

夢子さん
夢子さん
海貨業者と新海貨業者の違いは正誤問題などで頻出するためしっかり理解しておきましょうね。船積みの流れはFCLとLCLではプロセスが異なるため、それぞれ解説していきます。

FCL貨物の船積み

まずは、FCLの場合の船積みの流れをみていきたいとおもいます。
下記については頻出のため、しっかり確認しておきましょう。

  • コンテナに詰めの流れ
  • コンテナを引き渡す場合の流れや書類

① 荷主/輸出者は貨物を港頭保税地域 (海貨上屋)に搬入する
② 海貨上屋、保税蔵置場に貨物がある状態で通関をかける
③ 海貨業者は、船積書類を作成し、検量人の検量を受ける (*)
④ CYオペレーターに機器受渡証 (Equipment Receipt (out)) を提出し、所定のコンテナシールを受領し、空のコンテナを借り受ける
⑤ コンテナへ貨物を詰める
⑥ 海貨業者は、下記書類を作成しコンテナを直接コンテナ・ヤード(CY)へ持ち込む
・コンテナ貨物搬入票(コンテナ番号や貨物情報などが記載された票)
・コンテナ内積付表(Container LoadPlan=CLP、コンテナ内貨物の明細書)
・ドック・レシート(Dock Receipt=D/R、荷送人や仕向地、容積や数量などが記載されたもの)
⑦ CYオペレーターが、積付けプランに従いコンテナ船へコンテナを積み込む

夢子さん
夢子さん
(*) 検量人というのは、貨物の容積、重量を計算・証明する者のことですよ。太字になったポイント以外は、B級の試験ではあまり問われません。おおよその流れだけ理解しておきましょう。

 

LCL貨物

次にLCL貨物の船積みの流れを確認しましょう。CFSの場合は、輸出許可書とドック・レシートのみでバン詰めが行われるので、CYの手続きよりシンプルです。

① 荷主は、海貨業者等の港頭保税地域に貨物を搬入する
搬入の際、検数人は貨物の個数、瑕疵を点検、検数する
② 海貨業者は、検量人の検量を受け次第、ドック・レシート(D/R)を作成する
③ 港頭保税地域で輸出通関手続を行い、貨物をコンテナ詰めせずCFSに持ち込む
夢子さん
夢子さん
LCLではここで貨物とあわせて輸出許可書、ドック・レシートも持ち込みます。コンテナ内積付表やコンテナ貨物搬入票ありませんよ。

④ CFS オペレーターは提出された輸出許可書、ドック・レシートと貨物をチェックする
⑤ 異常がなければドック・レシートに署名をして海貨業者に返却する
⑥ CFSで他の貨物とあわせてコンテナ詰めする (混載)
⑦ CFS オペレーターによりコンテナ内積付表が作成される
⑧ CFS オペレーターによりCYのマーシャリング・ヤードに搬入され、CYオペレーターにより船積みされる
これは全部覚えないとダメでしょうか??
新人くん
新人くん
夢子さん
夢子さん
いえいえ、大事なのは太字の部分ですね。ただ、FCL貨物の場合とLCL貨物の場合の違いは押さえておいてくださいね。

船荷証券の取得

FCLではCYオペレーターが貨物を受け取った時、LCLではCFSオペレーターが貨物を受け取ったときに、輸出許可書とドック・レシートが返却されます。それを船会社に提示すれば、船荷証券が発行されます。

受領された貨物に異常があれば、CYオペレーターやCFSオペレーターによりドック・レシートのException 欄にその旨が記入されます。このような故障のドック・レシートを船会社に提出すると、船荷証券 (B/L) にも同じリマークがつきます。

もし信用状を利用している場合、銀行はリマークのついた故障付船荷証券(Foul B/L)での荷為替手形の買取はしてくれません。この場合は、補償状(Letter of Indemnity)を差し入れて、無故障船荷証券 (Clean B/L) を発行してもらう必要があります (在来船で同様)。

夢子さん
夢子さん
この補償状の役割については頻出となりますのでなので、押さえておきましょうね。

在来船への船積みの流れ

最後に、在来船の場合の船積みの流れを確認していきましょう。
書類の受渡しや、作業者に注目してみてくださいね。

① 輸出者は、船積依頼書 (Shipping Instructions =S/I) を作成し、貸物の船積みを海貨業者/乙仲に依頼する。
② 海貨業者は、輸出者が作成した船積依頼書をもとに、船会社から船積申込書 (Shipping Application=S/A) を入手する
③ 海貨業者は貨物を保税地域に搬入し、検量人の検量を受け輸出申告を行う
④ 税関が確認後、輸出許可書が交付される
⑤ 船会社は船積申込書の中から下記書類を海貨業者に返却する
・船積指図書 (S/O)
・本船貨物受取書 (Mate’s Receipt=M/R)
⑥ 海貨業者は、下記書類を本船の一等航海士(Chief Mate)に提出する
・輸出許可書
・船積指図書
・本船貨物受取書
⑦ 海貨業者は外国貨物となった貨物を保税地域から搬出して、本船船側へ運送する
⑧ 一等航海士は本船貨物受取書に署名し、船積指図書とともに検数人 (Tallyman) に渡す
⑨ 貨物に不備がなければ、本船側の検数人が貨物の個数を検数表 (TallySheet) に記入し、船積指図書と本船貨物受取書に署名して、一等航海士に提出する
貨物に不備があれば、本船貨物受取書にリマークをする
⑩ 海貨業者は、一等航海士から渡された署名のある本船貨物受取書を税関へ提出する
税関は船積確認済輸出許可書を交付し、海貨業者に渡す
⑪ 海貨業者は、本船貨物受取書)、船積確認済輸出許可書を船会社へ提出する
この時に運賃前払い (Freight Prepaid) の場合は運賃を支払う
⑫ 引換えに船荷証券を受け取る

 

在来船は書類や作業者が多く少々ややこしいですが、その分試験では出題されやすいポイントになります。太字となっている、

  • 船積申込書 (Shipping Application=S/A)
  • 船積指図書 (S/O)
  • 船貨物受取書 (Mate’s Receipt=M/R)

といった書類の役割を覚えておきましょう。

夢子さん
夢子さん
さらに、船会社、海貨業者、一等航海士、検数人の役割も理解しておくといいでしょう。試験では、コンテナ船の場合の書類などと混同させた正誤問題などが出題されますよ。

第十一回のチェックポイント

それでは、今回の頻出ポイントを振り返りましょう。

  • 海貨業者と新海貨業者の違いが分かる
  • 機器受渡証とドック・レシートがどのような書類か分かる
  • 補償状の役割が分かる
  • 在来船の船積みにおける一等航海士と検数人の役割が分かる
  • 船積申込書、船積指図書(S/O)の違いが分かる
  • 本船貨物受取書の役割が分かる

たくさんの書類が出てきてややこしいですが、コンテナ船の場合と在来船の場合と混同しないようにしっかり覚えましょう。